隣の部屋から、人が消えた日|次に向き合うテーマと、棚に上げた構想

50代からのAIプログラミング

Day90が終わった翌朝、頭から離れない出来事がある。何年か前、私の住んでいた部屋の隣で、ある独居の高齢者が亡くなった。気づかれたのは、1か月後だった。あの日、私はドアのこちら側で震えていた。スプリント90日が終わった今、次に向き合うテーマが、ここにあるような気がしている。そして、それは2034年の孤児院構想と、最初から並列に走っていたテーマだった。

Day90を終えた、その夜のこと

昨日、Day90のチェックポイント記事を書いた。90日前に宣言した数字には、届かなかった。フォロワー100人を目指して、ダート王40人、自分改革ラボ95人。月収益49,000円を目指して、累計300円。圧倒的な未達だ。

記事を書き終えて、コーヒーを淹れて、椅子に座った。達成感もあったし、後悔もあった。読者からの反応も、ありがたく受け取った。

でも、机に向かい直して画面を見つめた時、ふっと頭に浮かんだのは、数字の話じゃなかった。

隣の部屋から、人が消えた日のことだった。

▶ 前回の記事:Day90、走り切った|90日前の宣言と、届かなかった数字と、確かに残ったもの

ドアの向こう側で、何かが起きていた

何年か前のことだ。私の住んでいたマンションの、隣の部屋。1人で暮らしていた高齢の方が、ある日、亡くなった。気づかれたのは、1か月後だった。

あの日のことは、今でもはっきり覚えている。

急に、外が騒がしくなった。部屋に1人でいた私は、何だろうと思って、玄関のドアに近寄った。覗き穴に目を当てて、聞き耳を立てた。

警察がいた。大家もいた。知らない人が、何人か立っていた。

「いいですか、開けますよ。いいですね」

警官の太い声が、廊下に響いた。大家が、無言でうなずいた。

鍵を壊す音。ドアが開く音。

その直後、ブワッと、何かが広がる気配がした。空気の質が変わった。せき込むように、警察が部屋に突入していった。

それから少しして、ブルーシートが運ばれていった。

私は、ドアのこちら側で、ただ震えていた。

覗き穴から見ていたものを、何と表現していいのか分からなかった。ただ、隣の部屋で、1か月前から何かが起きていて、誰も気づかなかった。それが、今、目の前で動いていた。それだけは事実だった。

あの日から、残ったもの

あの日から、ずっと、独居老人の孤独死というテーマが、私の中で小さな痛みのまま残っている。

悲しみより、当惑だった。

こんなことが、自分の家のすぐ隣で起きる。気づくのに1か月かかる。スマホで一瞬で連絡が取れる時代に、LINEで「元気?」と送ればすぐ既読が返ってくる時代に、1か月、誰も気づかなかった。これが現実だった。

あの方にも、たぶん、どこかに家族がいたはずだ。子どもがいたかもしれない。きょうだいがいたかもしれない。それなのに、1か月、誰も気づけなかった。

なぜ気づけなかったのか。私は、その答えを、いまだに完全には言語化できない。

私の親は、独居ではない

正直に書く。私の場合、親の孤独死の心配はない。

田舎で、兄夫婦と一緒に暮らしている。一緒に食卓を囲んでいる。何かあれば兄から連絡が来る。

だから、私が抱えているのは「自分の親が孤独死するかもしれない」という直接的な恐れじゃない。

抱えているのは、もっと別のものだ。隣の部屋で起きたことを、知ってしまった人間の責任のようなものだ。あの覗き穴から見たブルーシートの記憶は、私の人生から消えない。だから、誰かが同じ目に遭わないために、自分にできることがあるなら、やりたい。

同世代の友人と話していて、気づくこと

56歳という年齢になると、友人との会話に「親」の話題が頻繁に出る。

「最近、実家に帰れていない」
「電話したけど、何も変わりないって言われた」
「でも、本当に元気なのかは分からない」
「忙しくて、なかなか様子を見に行けない」

みんな、どこかに同じ重さを抱えている。「実家に帰れない罪悪感」と呼ぶ人もいる。「親に何かあった時、間に合うのか」という不安と言う人もいる。

共通しているのは、誰もが、何かをしたいけれど、何ができるのか分からない、という宙吊りの状態だ。

毎日電話するのは、お互いに重い。
週に1回でも、忘れる時がある。
帰省しようと思っても、仕事や家庭で時間が取れない。
何もしないでいると、罪悪感だけが募る。

同世代の友人と話していて、私は思った。これは、誰か1人の問題じゃない。世代の問題だ。

1週間以内に、気づきたい

あの隣の部屋で起きたことから、私の中で生まれた問いがある。

リアルタイムで何をしているかまで分からなくていい。本人の尊厳もある。プライバシーもある。まして、親を監視するなんて、本人にも家族にも重すぎる。

でも、せめて1週間以内に、何かおかしい時に気づける仕組みはないだろうか。

毎日見守るのは「監視」だ。これは法的な課題も多い。プライバシーの問題も大きい。何より、見守られる側が窮屈に感じる。

でも、「ゆるい見守り」なら、別の話になる。提供する側も、参加する側も、気軽に続けられる。「いつもと違う」を、何日も経ってからではなく、1週間以内に気づける仕組み。

あの隣の部屋で、1か月誰も気づかなかった。せめて1週間以内に気づく仕組みがあれば、別の結末があったかもしれない。

そんな仕組みを、56歳の私が、AIを使って作れないか。今、考え始めている。

2034年の孤児院と、最初から並列だった

このブログを読んでくれている人は知っているかもしれないが、私の長期目標は2034年の孤児院設立だ。8年と少し先の話。

そして、実はこの孤児院と、独居老人の問題は、私の中で最初から並列に走っているテーマだった。

「親のいない子ども」と「子育てが終わって生きがいを失った高齢者」。この2つを、どこかで繋げられないか。これが、私がずっと考えてきたことだ。

ただ、現実は甘くない。子どもの問題と高齢者の問題は、行政の管轄が違うらしいという話を聞いて、構想は一度棚に上げた。融合施設を作るのは、私1人の人生では難しいかもしれない。

でも、これだけは伝えておきたい。私が、独居の高齢者というテーマに突然向き合い始めたわけじゃない。最初から、孤児院構想と一体だった。「気づかれずに消えていく人を、減らしたい」という根は、子どもと高齢者の両方に向かっていた。

▶ あわせて読みたい:2034年、孤児院を設立する|56歳脱サラ男の8年計画

次の90日で、何が起きるか

正直に書く。次の90日で、商品として何かが完成しているかどうかは、まだ分からない。技術的にやることは多い。法的に確認することも多い。何より、本当に役に立つ仕組みなのかを、しっかり検証する時間がいる。

でも、考え始めた。動き始めた。それだけは事実だ。

このブログでも、これから少しずつ「親」というテーマで書いていく予定だ。同世代の人の話、自分が考えていること、技術的に検討していること。少しずつ、ここに残していく。

もし、あなたも「親」について、何かを抱えているなら。実家に帰れない罪悪感を、心のどこかに置いているなら。一緒に、このテーマを考えていけたらと思っている。

急がない。でも、止まらない。

このテーマは、これから少しずつ書いていく。次の記事で、また会いましょう。

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