74日目、スプリント最終チェックポイント|届かない数字と、変わった景色

50代からのAIプログラミング

スプリントの74日目。残り17日。2月16日の朝、震える手で「フォロワー100人、月収益49,000円」と宣言してから、もうすぐ80日になる。届かない。届かないことは、もうわかっている。それでも今、不思議と焦りは消えている。32日前の俺と、今の俺は、別の人間だ。何が変わったのか。届かなかった数字と、たどり着いたものを、今日全部書く。

32日前の自分が、まだ俺の中にいる

3月30日の夜、折り返し地点の記事を書いた。

あの夜、キーボードを叩く手は重かった。フォロワー31人。ダート王3月収支マイナス2万1,460円。有料NOTE売上ゼロ。並べた数字を見て、自分でため息が出た。「目標100人は届かない。覚悟はしている」と書きながら、本当はまだ諦めきれていなかった。

あれから32日。

今、机の前で同じ画面を開いている。違うのは、ため息が出ないことだ。届かないことは、あの時と変わっていない。それなのに、なぜか胸のつかえは抜けている。

気持ちの変化が起きた。32日のどこか、俺の中で。

▶ 前回のチェックポイント:90日スプリント折り返し|フォロワー31人、ダート王-21,460円、それでも走る理由

フォロワーの数字が、嘘をついていた

まずフォロワーの話から。

ダート王、@DirtKing_AI。31人から35人。プラス4人。

自分改革ラボ、@JibunkaikakuLab。91人から95人。プラス4人。

並べると微増だ。誤差みたいな数字だ。目標100人には全然届かない。残り17日で65人増やせるかと聞かれたら、たぶん無理だ。

でも、自分改革ラボの数字を時系列で追うと、面白いことが見えてきた。

91人だったフォロワーが、一度89人まで減ったのだ。減った。脱サラ8ヶ月、毎日リプを送って、毎週ブログを書いて、それでも減る瞬間があった。あの夜、画面を見て少しさめた。「やめる人もいるんだな」と。

そこから数日、また少しずつ増えて、今は95人。

気づいたのは、入れ替わっていたということだ。

相互フォロー目的で軽くフォローした人が、こちらが返さないとわかって去っていった。代わりに、ブログを読んで、NOTEを見て、「この人の発信が好きだ」と思ってくれた人が新しく入ってきた。

数字だけ見れば微増。でも中身は、別物に変わっていた。

32日前の俺は、フォロワー数を「かたき」のように見ていた。100人という壁を、力ずくで越えようとしていた。今はもう、そう見ていない。35人と95人の中に、本当に話を聞いてくれる人がいる。それが見える。あの頃は見えなかった。

ダート王、赤字の月から抜け出した

3月の収支マイナス2万1,460円。20日稼働してプラスの日が4日。

あの数字を眺めていた夜のことは、たぶん一生忘れない。エクセルの赤字が並ぶシートをスクロールしながら、「俺、何やってるんだろう」と一瞬思った。一瞬だけ、本当に。

でも、翌朝にはもう動いていた。

レースを絞り込むことにした。3歳戦は除外。交流戦も除外。南関戦績3戦未満の馬が3頭以上いるレースも除外。情報量が薄いレースで負けていることが、データから見えていたからだ。1日12レース全部を予想する豪快さは捨てた。多い日で8レース、少ない日は6レース。打てる球だけを打つ。

そして、もう一つ始めたことがある。生の解析データボックス。毎日3レース、AIと一緒に真剣に予想して、レースが終わった後にリプレイを見て、気づいたことを言語化して蓄積していく。展開、位置取り、馬場の使い方、騎手の判断。数字には出ない「物語」を、1レースずつ言葉に変えていく作業だ。

地味だ。本当に地味だ。1日30分から1時間、毎日。誰も見てない。誰も褒めない。

それを続けて、183レース分。目標の100レースを、80レース以上超えた。

このデータを使って、ダート王の改修に入っている。会場ごとに別のロジックを持たせる。大井で効くパラメータと、浦和で効くパラメータは別物として分離する。改修後の数字が見え始めるのは5月の中旬。スプリント終了とほぼ同じタイミングだ。

結果は、まだ出ていない。だから「ダート王が黒字化した」とは書けない。

でも、3月のあの夜、赤字を眺めて呆然としていた俺と、今、改修コードを書いている俺は、別の場所に立っている。

▶ あわせて読みたい:勝つために、捨てる|12レースを8レースに絞ったら見えたもの

4月24日の夜、通知が来た

有料NOTEを書き始めて、2ヶ月が経っていた。何本出しても売れなかった。30回クリックされて、誰も買わなかった。

NOTEの通知欄を開く習慣は、いつの間にか消えていた。期待して開いて、空っぽの画面を見て、少し凹む。それを何回か繰り返したら、開かなくなる。期待しなくなる。俺は弱い人間だから。

4月24日。木曜の夜。

たまたま開いた。

「購入されました」

一瞬、意味がわからなかった。誤表示かと思った。テストアカウントの操作ミスかと思った。違った。本物だった。
誰かが、俺のNOTEに、お金を払ってくれた。

100円。

うまい棒4本分。ガリガリ君ならレギュラー品しか買えない。今やコンビニのおにぎりすら買えない。

でも、あの瞬間の気持ちは、うまく説明できない。嬉しいとか感動とか、そんな単純な言葉じゃ足りなかった。

近いのは、たぶん「認められた」だ。

友達でもない誰かが、俺の書いたものに、値段分の価値を認めてくれた。2ヶ月間ゼロだった通知欄に、初めて人間の意思が現れた。

32日前のチェックポイント記事には、こう書いた。「収益はまだゼロ。でもNOTEが動き始めた」。あの時の「動き始めた」は、希望的観測の半分だった。今は違う。本当に動いた。1人だけど、動いた。

0と1の間には、1と100の間より深い溝がある。1と100は量の差だ。0と1は質の差だ。「誰にも認められていない」と「一人に認められた」は、世界が違う。この違いを身体で知った夜だった。

▶ あわせて読みたい:100円が売れた|2ヶ月間ゼロだった有料NOTEに、初めて「購入されました」が来た日

ブランドを分けるという、ようやくたどり着いた決断

42日目の俺には、まだ見えていなかったことがある。

ダート王(競馬AI)と、自分改革ラボ(50代×AI×独立)を、同じブログ・同じ導線で扱っていた。両方を1つの旗で振っていた。共通点は「AIを使う」だけ。なのに、根は全然違う。

結果、両方のターゲットが薄まっていたのだと思う。自分改革を読みに来た50代は「ギャンブル系か…」とそっとブラウザを閉じる。ダート王の馬券好きは「自己啓発か…」と離れる。両側から、静かに人が抜けていた。

気づいたのは、70日目が近づいた頃だった。

3者のAIに分析させた。GPT、Claude、Gemini。性格の違う3者に同じ質問を投げた。「この構造、どう思う?」。3者とも、同じ結論を出した。

分けろ。混ぜるな。

それで決めた。ブログの全記事末尾の誘導を変えた。@DirtKing_AIへのフォロー誘導を削除。代わりに、自分改革のNOTEへの直接導線を置いた。夢診断(無料5話、6話以降は有料)と、AI開発NOTE(980円)。ブログを読み終わった人が、そのままNOTEの購入ページに飛べるようにした。

変えてから、まだ数日しか経っていない。

それなのに、ラボのフォロワーが89人から95人に動き始めた。ブログの表示回数が倍になった。「100円が売れた」記事は投稿2日で17ビュー。「AIに毎日ダメ出ししてたら、勝手にアートディレクターになった話」は21ビュー。新しい記事が、安定して届いている。

因果関係を完璧に証明することはできない。でも、構造を変えた直後に、これだけの変化が同時に起きている。これが偶然なら、世の中の偶然は出来すぎだ。

残り17日。新しいことは、始めない

5月17日。スプリント最終日まで残り17日。

正直に書く。当初のKPI、フォロワー100人、月収益49,000円。届かない。フォロワー35人、収益100円。圧倒的に届かない。

じゃあ、このスプリントは失敗だったのか。

少し前の俺なら、そう書いたかもしれない。今は違う。

届かないと認めることと、走り続けることは、別の話だ。届かないことを言い訳にして止まる人と、届かないと認めた上でなお走る人は、ゴールが違う。残り17日で100人に届かなくても、走り続けた俺は、走らなかった俺とは別人になる。成長した実感がある。思考が深くなった自信がある。それだけは確かだ。

残り17日でやることは、3つに絞った。

ダート王の改修を続ける。会場別パラメータの分離。生の解析データの反映。5月中旬には、改修後の数字が見え始める。

NOTEの連載を続ける。夢診断は7話まで出した。8話、9話、10話と階段を上る。100円が200円になり、200円が300円になる。シリーズとして「全話読みたい」と思ってもらえる形を作る。

ブログの週2本ペースを崩さない。SEOは続けることでしか維持できない。検索からの流入は、止めれば消える。

新しいことは、何も始めない。今走っている3本を、最後まで走らせる。

32日前の自分への手紙

もし、42日目の俺が、今のこの記事を読んだら。

たぶん最初は、こう言う。「フォロワー100人に届いてないじゃないか。49,000円も稼げてないじゃないか。失敗だな」

そして少し黙って、こう続けるだろう。

「でも、NOTEで100円が売れたのか。ブランド分離もやり切ったのか。生の解析データを183レース貯めたのか。フォロワーの中身が入れ替わったのか。3者のAIを組織として動かせるようになったのか」

「数字は届かなかった。でも、走った時間が無駄だったとは思わない」

たぶんそう言う。今の俺もそう思っている。

あの夜、画面の前で重い手でキーボードを叩いていた32日前の俺に、今の俺から伝えたいことは1つだけだ。

大丈夫。32日後、お前はまだ走っている。気持ちは少し軽くなっている。100円だけど、売れる。

スプリントの後にある、本当の景色

5月17日でスプリントは終わる。でも、ここで終わりじゃない。

ダート王の改修は続く。NOTEの連載は続く。ブログの投稿は続く。何も止めない。

むしろ、スプリント期間中に作った仕組みが、ここから動き始める。生の解析データが反映されたダート王。階段状に値上げしていく夢診断シリーズ。SEOが育ったブログ。NOTEへの直接導線。

種はまき終わった。これから収穫の段階に入る。

2034年の孤児院まで、あと8年と少し。

56歳の男が、Excelしか使えなかった会社員から、AIを使って自分の道を作っていく途中の記録。それがこの90日だった。届かなかった数字の向こうに、確かに変わった景色が見えている。

次のチェックポイントは、90日目。スプリントの最終日。5月17日。

その日に、また全部の数字を出す。良いも悪いも、隠さず全部。

見届けてくれ。

📝 佐藤 兆のNOTE

🔧 Excelしか使えなかった56歳が、AIに壊されながらアプリを完成させた話(980円)
 5つの壁と突破法。10のチェックリスト付き。

🌙 夢診断ノート|夢から心を読み解く記録(全10話予定・5話まで無料公開中)
 AIに夢を診断させたら、自分の本音が見えた。

NOTEで他の記事も読む

Xでも発信中 → @JibunkaikakuLab

あわせて読みたい


100円が売れた|2ヶ月間ゼロだった有料NOTEに、初めて「購入されました」が来た日
有料NOTEを出し始めて2ヶ月。何本出しても売れなかった。30回クリックされても購入ゼロ。それが売れた。100円。たった100円が、会社員時代の月給30万円より重かった。0と1の間にある溝と、それを越えた話。

勝つために、捨てる|12レースを8レースに絞ったら見えたもの
12レース全部を予想して赤字だった。データが薄い3歳戦、交流戦、転入馬の多いレースを除外したら数字が変わり始めた。183レースの生データ分析で見えた「捨てることで勝つ」戦略。競馬の話であり、56歳の人生戦略の話でもある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました