AI vs 人間、最終レース予想対決の1週間|ズレがAIを進化させる

50代からのAIプログラミング

AIが選んだ馬と、人間が選んだ馬が1頭も合わない時がある。同じデータを見ているはずなのに、なぜズレるのか。1週間、最終レースで対決してみた。AI 1勝4敗、人間 2勝3敗。このズレの正体を突き止めることが、ダート王を進化させる鍵だった。

なぜ対決するのか

ダート王は毎日、南関競馬の全12レースで勝率上位3頭をピックアップするアプリだ。数値上位の3頭を選び、三角買いの組み合わせを出す。

その中で最終レースだけは別コーナーとして、競馬新聞のような形式で予想を出している。◎本命1頭、○対抗2頭、▲穴3頭。買い目の本線と抑えも提示する。

この最終レースの予想に、開発者である俺の「私見」を添えてXで毎日公開している。

AI予想と人間の予想。同じレースを見ているのに、違う答えが出る。最初は「どっちが当たるか」の興味だった。でも1週間やって、この対決にはもっと大きな意味があると気づいた。

AIが外して人間が当たる時、そこにはAIが拾えていない「何か」がある。その「何か」を言語化してAIに教える。それがダート王の精度を上げる唯一の方法だった。

1週間の対戦結果

2月16日から20日まで、5つの最終レースで対決した。

AI:1勝4敗

人間:2勝3敗

どちらも負け越し。5戦中、AI予想と人間の予想が1頭も噛み合わない日があった。同じレースを見ているのに、だ。

大事なのは勝敗じゃない。「なぜズレたか」だ。

AIが外す3つのパターン

5戦中4戦でAIが外した。分析すると、AIが苦手な領域が見えてきた。

1つ目、データがない馬の扱いをミスる。

AIは過去の成績データから予測する。だから、データが少ない馬に弱い。

JRAから南関に移籍してきた馬。地方の他場から転入した馬。キャリアの浅い馬。こういった「過去データが薄い馬」を、AIは正しく評価できない。実力以上に軽視したり、逆に過大評価したりする。

人間なら、血統や前走の映像から「この馬は条件が変われば走る」と読める。AIにはその判断材料がない。

2つ目、距離適性を近走データだけで判断する。

AIは過去5年分の全レースデータを持っている。南関所属馬の成績をほぼ網羅した上で、着順、タイム、上がり3Fなどの数字を処理する。データ量では人間は絶対に勝てない。

でも「この馬は本来もっと長い距離が合うはず」という判断はできない。短距離ばかり使われて惨敗が続いている馬が、距離延長でガラリと変わる。データ上は「惨敗続き」にしか見えない。使われ方のミスマッチを、AIは見抜けない。

3つ目、不利を受けた馬の次走を補正できない。

前走で道中揉まれて、直線で進路を塞がれた馬。成績は惨敗。AIはこの「惨敗」というデータだけを拾う。

でも人間が映像を見れば、「不利がなければもっと走れた」とわかる。次走で大外枠を引いたら、今度はスムーズに走れる可能性が高い。AIにはこの文脈が読めない。

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人間が勝てる理由は「言語化」にある

AIは計算が速い。12レース分の出走馬を、過去5年分のデータと照合して数秒で分析する。データ処理量では人間は絶対に勝てない。

でも、1990年から2008年まで競馬場に通い続けた18年間の経験は、データの外にある。

「この騎手は、この展開になったら外に持ち出す」

「行きたい馬が1頭しかいないレースは、先行馬が楽に残りやすい」

「JRAから転入した馬は、地方の砂に慣れるまで2〜3戦かかる」

こういう知識は、データの中に隠れている。隠れているから、AIには見えない。

人間が言語化してAIに教えない限り、AIは永遠にここに気づけない。

開発が劇的に進む瞬間

ダート王の開発では、AIに意見を戦わせることがある。Claude CodeとGPTに同じ課題を投げて、異なるアプローチを比較する。

でも、開発が劇的に進む瞬間は、AI同士の議論からは生まれない。

いつも、人間のクリティカルな一言だ。

「なんでこのレース、当たらないんだろう?」

「なんで俺とこんなに予想が違うんだろう?」

その疑問を突き詰めていくと、AIのロジックにアラが見える。そのアラを修正するためには、自分の感覚を正確に言葉にしなければならない。

言語化。

これがAI時代に人間が持つべき最強のスキルだと、開発を通じて確信している。「なんかいい感じにして」と言ってもAIはゴミを出す。「この条件で、このロジックで処理して」と言えば、AIは本領を発揮する。AIを動かすのは、人間の言葉の精度だ。

ズレがダート王を進化させる

AI vs 人間。この対決の目的は、勝ち負けじゃない。

ズレを見つけること。そのズレの原因を言語化すること。そして、AIに教えること。

今週の対決で見つかった課題は3つ。データが薄い馬の評価ロジック。距離適性の判断基準。不利を受けた馬の次走補正。

来週、この3つをパラメータに反映させる。そして、また対決する。

毎週この繰り返しだ。地味で泥臭い。でもこれがアプリの精度を上げる唯一の道だと信じている。

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毎日、Xで対決中

この対決は毎日続いている。

@Nankan_Saishuでは、最終レースのAI予想と開発者の私見を毎日公開している。レース後には結果と振り返りもリプライで投稿する。

AI予想が当たった日。人間の読みが勝った日。両方外した日。

全部、リアルタイムで晒している。

来週もまた対決。AIが巻き返すか、人間が連勝するか。

見届けてくれ。

AI vs 人間、毎日対決中

毎朝8時:ダート王・前日の成績
デイ15時 / ナイター19時:最終レース予想+開発者の私見
レース後:結果と振り返り

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