バックテスト回収率300%。その数字を見た時、正直勝ったと思った。3ヶ月後、現実は-81,240円。AIが出す数字と、馬場の上で走る馬は違った。これは56歳のプログラミング素人が、競馬予想AIと一緒に地獄を見て、そこから這い上がろうとしている記録だ。
回収率300%の興奮
浦和競馬場、短距離戦。
自分で組んだロジックでバックテストを回した時、目を疑った。回収率300%。3倍になって返ってくる計算だ。
過学習を疑った。AIを使った分析では、よくある罠だ。過去のデータに合わせすぎて、未来の予測には使えないパターン。だから過学習の影響が出そうな部分は潰した。それでも数字は残った。
確信した。自分の目論見がハマる競馬場と距離がある。この方向で開発を進めれば、勝てるアプリが作れる。
そう思っていた。
AIに任せたら、壊れた
開発を加速させた。Claude Codeでパパっと機能を追加し、GPTで堅牢化する。2つのAIを使い分けて、次々と新しいロジックを実装していった。
順調だった。少なくとも、そう見えていた。
異変に気づいたのは、予想の精度が落ち始めた時だった。
ロジックが増えるたびに、コードの中で重複と衝突が発生していた。右を直せば左が壊れる。上を抑えれば下が崩れる。バグ修正は長く深く、険しい道のりだった。
プログラミング素人のバイブコーディングには、限界があった。
どこかで、あの「当たるロジック」が消えていた。気づいた時には、低配当しか的中しないポンコツに成り下がっていた。
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3ヶ月で8万円溶かした現実
ここからは数字の話をする。捏造はしない。全部本当の数字だ。
俺のペーパートレードのルールはこうだ。AIが各レースで上位3頭をピックアップする。A・B・Cの3頭が選ばれたら、A-B、A-C、B-Cの馬連3通りを各100円。1日12レースで投資額3,600円。これを毎日記録した。
12月:-25,210円
初月から赤字。的中はするが、低配当ばかり。投資額を回収できない日が続いた。「まだ調整中だから」と自分に言い聞かせた。
1月:-47,510円
赤字が倍近くに膨らんだ。回収ゼロの日が何日もあった。3,600円を投入して、1円も返ってこない。スプレッドシートの収支欄が赤く染まっていくのを見ながら、胃が重くなった。
2月(18日まで):-8,520円
ここで数字の変化が起きた。理由は後述する。
3ヶ月合計:-81,240円
これがバックテスト回収率300%のAIの、実戦成績だ。
18年間の競馬人生が教えてくれたこと
ここで、俺の話をさせてほしい。
1990年から2008年頃まで、俺は競馬にどっぷりハマっていた。馬券予想とダービースタリオン三昧。どうしようもない青年時代だった。
でも、競馬の収支はトントンだった。
戦略があったからだ。
1点に絞れたレースだけ買う。オッズ20倍以上しか買わない。この2つを徹底すれば、理論上は勝てる。実際、この戦略で大負けはしなかった。
勝ちきれなかった理由は、人間の弱さだ。
馬券を買いたい。参加したい。そんな理由から、自信がないレースにも手を出す。せっかく競馬場に来たからと全レース買う。3連複が登場して夢を見る。さらに3連単が登場して大夢を見る。
信念を貫けない。それが負け額を増やす。
18年間、身体で学んだ教訓だった。
だから「ダート王」を作る
巷にあふれている競馬予想では限界がある。理由は簡単だ。もし本当に勝てる方法があるなら、競馬ファン以外にもその噂は届いているはずだ。届いていないということは、まだ誰も実現できていない。
だから自分の18年の経験から仮説を立てた。
的中しそうな予想が出せて、かつ高収益が期待できるレースにだけ投資する。それ以外は買わない。「買わない判断」をAIにさせる。これが、現在開発中のアプリ「ダート王」の核心だ。
1日12レースあっても、推奨されるのは2〜3レース。多い日でも5レースを超えない。残りのレースは「見送り」だ。
人間がやると、見送れない。「せっかくだから」「このレースは行けそう」と手を出してしまう。18年間の俺がそうだった。
でもアプリなら、感情は入らない。条件に合わなければ、推奨しない。
ネットでいつでも馬券が買える時代だ。昼休みに仕込んで、帰宅してからリプレイを見る。買ったレースだけ見返して、熱くなれる。そしてお小遣いが増える。
最高じゃないか。
Xでは毎日19時に最終レースの予想を無料で公開している。これはダート王のPR版だ。アプリ本体は最終レースだけじゃない。全レースから高回収率レースだけを選別する。毎日21時に、アプリ本体の成績も投稿している。PR版と本体の実力の違いを、自分の目で確かめてほしい。
2月9日、流れが変わった
3ヶ月で8万円溶かした俺が、何もしなかったわけじゃない。
毎日の成績を記録しながら、ロジックを見直し続けた。重複と衝突を整理し、自分の経験から立てた仮説を一つずつパラメータに落とし込んだ。
2月9日、船橋競馬場。新しいロジックで動き始めた初日。
+2,050円。
1日だけでは何も言えない。でも、手応えがあった。
さらに改善を重ねて、2月16日の大井競馬場。
+4,130円。
翌日の2月17日。
+9,740円。
そして2月18日。
-390円。
勝つ日もあれば、微マイナスの日もある。でも12月・1月のように3,000円以上の大負けが連続する展開は止まった。
まだ2月トータルでは赤字だ。3ヶ月の-81,240円が消えたわけでもない。
でも、流れは変わり始めている。
バックテストの数字はもう信じない。実戦で証明する。毎日の予想をXで公開して、結果も全部晒す。うまくいっても、いかなくても。
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56歳、8万円の授業料
8万円は痛い。正直に言えば、かなり痛い。
でも、この8万円で学んだことがある。
バックテストは過去の答え合わせに過ぎない。AIに任せきりにすると壊れる。そして、18年前と同じ結論にたどり着いた。勝つための戦略は、「買わない判断」にある。
90日間、全集中する。
見届けてくれ。
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