自己宣誓とアファメーション|中村天風の言葉に学ぶ習慣化の力
毎朝、そして眠る前に、一人で自己宣誓している言葉があります。
誰に見せるでもない、自分の心と向き合うための儀式のようなものです。
不思議なことに、この習慣を始めてから一日の始まりと終わりに気持ちの芯が整うようになりました。
中村天風「自己宣誓」
出会いは偶然でした。
人生の指針が欲しいと思っていた時に手に取った一冊の本。その中に書かれていた「自己宣誓」に強く心を打たれ、すぐに暗記して実践するようになったのです。
私は怒らず恐れず悲しまず、
正直・親切・愉快に、
力と勇気と信念とを持ち、
自己の人生に対する責務を果たし、
常に平和と愛とを欠かさざる、
立派な人間として活きる事を、厳かに誓います。
この自己宣誓を声に出すと、不思議と心が整い、自分に「今日も誠実に生きよう」という芯が通ります。
毎日繰り返すことで、自分の内側に新しい価値観が少しずつ根を下ろしていくのを感じました。
出会いをくれた一冊
この「自己宣誓」との出会いのきっかけになったのが、中村天風さんの著書です。
シンプルで力強い言葉が詰まった一冊で、今でも折に触れて読み返しています。

1,760円
否定形の落とし穴
ただ、実践する中で一つ気づいたことがあります。
脳科学の知見では「脳は否定形を理解できない」と言われています。
例えば「怒らず」「恐れず」「悲しまず」。
一見すると前向きな言葉ですが、実際には「怒る」「恐れる」「悲しむ」というイメージを頭に浮かべてから打ち消す動作になっているのです。
その結果、無意識下にはネガティブな映像が一度刷り込まれてしまいます。
ポジティブな言葉への書き換え
そこで私は冒頭を自分流に書き換えてみました。
「私は怒らず恐れず悲しまず」ではなく──
私は常に笑いながら、明るく勇敢である。
こう変えて自己宣誓したところ、声に出すたびに自然と笑顔になり、心が軽くなるのを感じました。
ネガティブを打ち消すのではなく、ポジティブを肯定する。
その即効性と心の変化に驚きました。これこそがアファメーションの力だと思います。
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